2024年度定例総会開催を 6月18日(火)に開催しました
asca総会に際しての理事長あいさつ
ascaが活動をはじめたのは1992年、大田区で芸術とまちづくりの出会いをお手伝いする地域メセナ活動を続けています。「わくわく文化のまちづくり」をテーマに掲げて、大田市場や田園調布駅の改築工事現場にニューヨークシンフォニックアンサンブルを招いてオーケストラコンサートを開催するなど、えっ、ここで?という意外性のなかで、まちに秘められている可能性に気付いてもらう取り組みを繰り返し試みました。また、新たな可能性の発見を日常のなかに展開していくアートムーヴメントとして多摩川アートラインプロジェクトや田園調布パブリックガーデンフェアを実施し、地域をアートのひろばにしようと試みたりもして来ました。一方で、まちのなかの音楽家たちが登場するステージをととのえて日ごろの練習成果をご披露いただき、地域の方々の温かい拍手で笑顔がいっぱいのコンサートを継続してきました。まちのなか
に多様な芸術シーンがあることで私たちの暮らしはもっと豊かになる… asca32年の歩みで、大田区が楽しいまちになったよと言ってもらえたらほんとうにうれしいです!
とはいえ、ascaの活動を担ってくださっている会員のみなさまも一年ごとに歳を重ね、かつてと同じように動き回るとこがだんだん難しくなってきました。身体に無理のかからない活動にだんだんと移行してきたこの頃ではあります。それでも、ascaが試みたことの意義はこのまちにしっかりと受け継がれていると感じることができるのはうれしい限りです。大田区・大田区文化振興協会が引き継ぎ発展させてくれた邦楽春宵の響が、いまは洗足池公園の風物詩として多くのファンに愛されている姿に、これでよかったのだと心のうちにいささかの満足を感じている次第です。また、春宵の響を作り上げてきたメンバーが、震災復興支援のかかわりの中で東松島市での邦楽コンサートを継続してくれていることも心強く思う次第です。ascaが掲げた「わくわく文化のまちづくり」が、多くの方々のご協力によって次々と育ち花を咲かせてくれたことに感謝を申し上げます。
特定非営利活動法人大田まちづくり芸術支援協会
理事長 田中常雅